世界で一番早く朝が来る場所〜永遠〜I
3コール目で出たあの人は。 俺がどんなに想っても…きっと欲しい言葉をくれはしないだろう。
優しい声。
平静を装って声を出した。
「どうかしたの?」 『君に…聞きたいことというか…話があってね』
「…今週はずっと空いてるよ」 『仕事は?』 「休みなんだ」
「え?」
言いたいことを言いたい。 言ったらお兄さんはどうするだろう。 俺を捨てるかな。
「…うぅん…何でもない。ただ声が聞きたかっただけ」
一緒なんだね。
『私もだよ』
ずっと笑っていて欲しい。 俺の記憶の中の大佐は…いつも笑顔。
『ん?』 「ありがとう」
『どういたしまして』 胸の中で、何かが変わっていく。
俺は、いつの間にか…お兄さんを大佐と同じくらい愛していたんだね。
「どこでもいいよ。お兄さんと一緒に居られるなら…」
抱きしめて欲しい。 お兄さんナシじゃ生きられないくらい、依存させて欲しい。 そう告げられたらいいのに。
『…ん?』
「愛してる」 そう言えない俺。
『…おやすみ』
願いは叶いはしない。
もう、叶わない。
離れるしかないんだ。 グリードに買われるから。
大好きな人。 |