世界で一番早く朝が来る場所〜永遠〜G
同じ時間を過ごすとき…大佐と一緒にいる気がしていた。 でも、違うんだって言い聞かせた。 優しいし…好きなとこも沢山ある。 料理を教えてくれたり…本を貸してくれたり…眠らせてくれたり。 だんだん、大好きになっていく。
「これから長い話を書く予定があって…本になるし〆切もある。落ち着くまでしばらく逢えない。時間が出来次第君に電話するよ」 申し訳なさそうなお兄さんに、俺は微笑んだ。 「ホント?なら、待ってるね」 「あぁ。体には気をつけるんだよ」 「うん…お兄さんこそ無理したりしないでね。本、楽しみにしてるから」 キスを交わして、部屋をあとにした。
案の定疲労が溜まっていたようだった。
かけなれた番号にダイヤルして。 3コール目にお兄さんが出た。
「…お兄さん?」 もう昼なのに眠そうな声。 『エンヴィー?』 「…元気?」 驚いている声。 『あぁ。いきなりどうしたんだい?今日は仕事じゃ…』 「風邪ひいちゃって寝てるんだ。でも…何かお兄さんの声…聞きたくて」 仕事の邪魔してごめんね、と言うと、大丈夫だよ、と笑っていた。 「具合が悪いなら寝ていなさい。早く治して、また逢おう」 胸に広がる暖かさは、何だろう。
お兄さんの後ろで声がした。
『すまない、エンヴィー…担当が帰ってきてしまった。また話そう』 慌てた様子でお兄さんは言った。 「うん…」 『風邪、早く治すんだよ』 「…うん…」 『…おやすみ、エンヴィー…』
変なことを考えた。 …担当さんが女の人で…お兄さんは慌ててて…。
担当さんと…何かあるのかな?
なら、どうして?
大佐じゃない人を。 大佐に拒絶されたような気になってる。
大佐のことは全て記憶の中。 どんな顔で、どんな声で。
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