世界で一番早く朝が来る場所〜永遠〜A
軍への連絡をすませてすぐ、ハボックの家に電話をかけた。 軍やヒューズが戦死と断定して連絡しているだろうが、私は生きている。 誰よりも、あの子に。
電話をかけ、そう告げると、ハボックは心底驚いたようだった。 『…大佐…!生きていたんですか…!』 怒っているような、喜んでいるような…複雑な声で。 『…今まで何してたんすか…!』 「入院していたんだ…ヴァンの小さな病院に。国境だからまだ小競り合いがあって連絡が遅れた。すまない」
息を飲んだ。 「エンヴィーに…何かあったのか?!」 訊ねると、ハボックは言いにくそうに…でも、はっきりと言った。
『大佐が死んだときかされて…思い詰めた様子で…ずっと部屋に隠ってました』 私が出征する前もあの子は隠っていた。
「ハボック…!」 『…ガトーです』 言葉の意味を理解するのに、さほど時間はかからなかった。 「…まさか…」 『また…同じ道に』
『…俺たちに世話になった分、金を返したいって。要らないって言ったのに、自分にはこれしか道がないって…』 もともと男に抱かれて生きてきていたエンヴィーだ。 ハボックも、どうしていいか解らないらしいし、リザも落ち込んでいると言っていた。 「…すぐに戻る…あと3日ほどだ」 ハボックやエンヴィーたちとはほぼ対角線の場所に居るため時間はかかる。 『……大佐……』 「…今更遅いんだろうが…このまま…別れたくないんだ」
何故かその姿にいやに惹かれたことを覚えている。
元の関係には戻れなくとも、彼を正しい道に連れ戻したい。 それが自分の生きる道だと信じていた。 それが全てだと。 自分の誠意を彼に伝える術だと。 |