世界で一番早く朝が来る場所〜約束の場所へ〜@
深い深い闇。
コレイユに来てから、1ヶ月程。 「あ?何か文句ある?」
売りをやってた習性がまだ抜けてないらしくて、朝はどうも苦手だ。
「別に?…つか…もう…この…瓶が!」 大嫌いな牛乳と格闘しているらしいエドワード。
「ほら、寄越しな」
いつものように手を差し出してやると、心底嬉しそうに瓶を渡してくる。
「今日何かある?」 「特には。俺はリザさんの手伝いしに行くけど、お前はどうする?」 「家で留守番してる。掃除もしたいし、ジャンさんも心配だし」
ジャンさんは家を事務所にして、相変わらず探偵業をしている。 リザさんは家の裏側を花屋にした。 俺やエドワードはその手伝いをたまにして。 こんなもんか、と近頃納得してきた。 平穏な日々。
「んじゃ、俺行ってくるから、よろしくな」 エドワードは立ち上がってさっさと花屋に行ってしまった。 「牛乳瓶くらいかたせよ」
日常。
食卓に乗っていた果物かごのバナナを朝ご飯代わりにして一本取って口に運ぶ。
もう、秋。 大佐は今頃、どうしてるんだろう。
2週間前に一度、会いに来てくれた。 他愛もない会話をして…キスをして、別れた。 それだけで満足しているわけじゃないけど。
「元気にしてるかな」 たまに夜電話が来る。 声を聞くと、心が暖かくなる。
「逢いたい…な」
愛する人。 俺のすべてをかけて愛してる。 |