「だ〜〜!アル!また猫拾ってきたのか!!」

おチビさんの声が東方司令部から聞こえてきた。

「だって、兄さん…」

「だってじゃねェ!!!!!解ったら元の場所に戻して来い!」

大佐も中尉さんも2人のやり取りを無視して仕事をしている。
大佐は構いたそうだけど、中尉さんに銃を突きつけられているみたいだ。

「ねェ、どんな猫??」

ひょいと東方司令部の窓から顔を出すと、みんなが俺を見る。

「…おまっ…エンヴィー!!!!」

おチビさんが目をむいて不機嫌そうな顔をする。

「…何だよ〜…猫くらいいいじゃん」

部屋に入り、おチビさんの弟の鎧君に近づく。

「どんな猫?見せてv」

にっこり微笑みかけると、両手にちょこんと乗った猫を見せてくれた。

真っ黒な、小さな猫。

「へェ〜vv可愛いね」

がたん、と音がして、背後に気配を感じた。

「君のようで、可愛いね、エンヴィー?」

「意味が解らないよ」

後ろから抱きしめられる。

おチビさんたちいるんだけどな?

「………君は私の黒猫だろう?」

「………はいはい、解りましたよ」

苦笑しながら、中尉さんに目を向ける。

呆れた顔の中尉さんは、俺を見て、頷いた。

「大佐、あまりエンヴィーにくっつくと、撃ちますよ?」

「うわああ…!!!!」

慌てて自分の机に向かう大佐に笑いながら、投げキッスして。

「またね、大佐」

「あ、ちょっと、エンヴィー!!」

「あ〜…猫?見たかっただけだからv」

さっさと東方司令部を出て、傍の木に身を隠した。

部屋から声が聞こえてくる。

「あいつ…何しに来たんだ?」

「私に逢いに来たんだよ」

「…猫…」

何しに行ったのかは、俺だけが知ってりゃいいんだよ。

…まァ、大佐に逢いたかったってのもあるけど?




END